神様のホバークラフト/
合耕
砂粒が吹きこまないよう
電話ボックスを 黒いカーテンで仕切れば
その四角さを 上から見たくなって
少し笑った
優しい手ざわりを吸いこみすぎたこと
数え直しながら
いくつもの秘密の隙間を
すべて見てしまった後 また隠して
プロジェクターの前に着くと
どんなに後ろに座っても
一人きりな気がする
傾げるだけになった首でも
パン食い競争のような目で 見上げて
あなたが乗ったその船の下
みんな同じ顔でいられるのに
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