夏空・夏服・夏休み/
うずら豆
陽射しが肌を焦がしていく
軽い痛みと浮き上がる眩暈
焼け付いた肌に
沢山の汗が寄り添う
湧き上がる入道雲
蝉の声を打ち消す夕立
それでも明日には
また仲良く鳴くのだろう
自転車で駆け抜ける
熱帯夜の街は眠らずに
包み込まれた身体は
涙の存在すら忘れさせる
月は水蒸気で煙り
道を見失った僕を
更なる迷宮に誘う
それが快楽かのように
明日もやって来る夏空
どこか優しくて
孤独いっぱいの僕でさえ
ふと君が傍にいる気がした
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