かげの子ども/中川達矢
 
影をどこかに落としてしまった
はだかで銭も持たずに
どこで何をしているのだろう
夜になればお腹をすかせて
この騒がしいあしもとに帰ってくると
淡い希望をよそに
よその影と交わり合い
自立した影のあしもとに
それはそれは
親によく似た子どもがいた
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