原爆と子/
アヤメ
夏が白い叫びをあげて走る
雲は低く雨粒はトタンに融ける
小さい足にサンダルを履いて
横顔を向けたままの子どもたち
ある朝の瞬きに
影へと消えた子どもたち
知らぬ間にそれは熱となり
今やこの大気へ飽和しかかっている
持つことと持たれることは
片方の天秤に命だけを残して
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