ベッドの下/
アヤメ
枕の下から ひらりひらり
貴方の写真がベッドの下へ落ちる
忘れなさい 貴女のため
諦めかけた天使の声がする
あの日 私たちは幼くて愛を知った
今日 私たちはその一文字も描けない
ずっと想っていること 貴方には切なすぎて
優しい言葉は決してあなたの本意ではなく
辛辣な言葉こそ私たちには大切で
輝く青春のひとひらを 両手にいっぱい
掬って 囲って 抱きしめていたかった
ベッドの下よ 溜まった綿ぼこり
私の冷たい夏 貴方の去った夏
アヤメ
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