雪仏/paean
 
けかけた身をどうしたものか、考えあぐねたご様子です。頬の薄紅はにわかに醒めて、もとの白よりなお白くなってしまったようでした。

「こんな日なたに造られて、かわいそうに。きれいな指が溶けてしまっている」
「はい」
「日よけを持ってきましょうか。それとも堂を造りましょうか」
「日よけですって?」

 山あいに半分落ちかけたお日さまが、横飛びに、激しい光を発しています。わたしの手指はとうとう全てが水となって土に染み、あたまも半分ほどなくなりかけていました。黒く濡れた土をながめ、むらさきの空をながめ、おかわいそうに、とうとう上人さまは額をおさえて俯いてしまいました。

「ええ、存じており
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