/
 
いのか、そうだとしてもおまえらがほんとうであるかがわからない、徴か、徴さえあればいいのか、『きみが好き』か、きみでさえあればいいのか、どんなあなたもわたしなくしては確立されない、とすればおれがゾンビか、なのにどうしてコギトがある。おまえらもほんとうでなければならないのか、コギトは記号ではないのか、思想の乱雑な張り合わせは吐き気がする、吐き気があるのか、いや、文字でしかない、文字しかない、声も箱に変わる、『きみ』が箱になりただそこにあるだけだ、髪が赤ければきみになってしまう。赤ん坊の顔は老人の顔は区別が付かない、外国人の顔も区別が付かない、投擲された球は宙ぶらりんのままなのか、ともすればおれはどこにいるのか、ここにいる、ここはどこだ、おれ自身が分散されている、自分探し、したって無だ、その自分さえあればそれはおれになってしまう。死んだ豚の画像を見ていた、蛆がわいてどろどろに腐っていて、目玉は死んでいる、それでも生姜焼きはおいしいだろう、いやいや、おいしい、それは記号だ、とすれば幸福も記号であると? 嫌悪が記号であると?」

「それでもあたしあなたが嫌い」

 それでもぼくは
戻る   Point(2)