存在の事実/青井とり
 

湿った土を
裸足で踏んだ
ご覧、雨の忘れ子は
きらきらひかる

柔らかい光は
あの夜を透かして
私までもを見つけた


 まだ朝なの
     もう、朝だよ


耳をかすめて
届く囁き
そこに居たのか
私のいのち

この魂を
抱きしめ迎えた
夏の朝


砂となる日がいつか来る



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