ひとりごと/もずず
 

独りになりたくて
そんな夜があって

そんな夜には
鏡越しに見える現はいらなくて

吐き出す術をも知らずにいて

まるで深い井戸の闇から
遠く彼の空の幻を見ているようで

人間でいることの意義さえ
やがては危うい
(そもそも意義なぞないのでしょうが)

午前2時
四方の壁が迫り来て
すぐに夢は訪れる

右往左往を飲み込むも

胸のしこりはまたも消えない






戻る   Point(1)