き、き、☆/atsuchan69
き、き、
夏空にもくもくと湧き出した巨大な雲たちの間に間を、眩しい白の半袖シャツを着た大勢の子供たちがまるで天使のように飛び交い、
き、き、
炎を混ぜた白い煙をさかんに吹き出す二階建ての窓をとぎれとぎれに小さくならべて、やがて炎上する機体を左に大きく傾けると都市中心部へ力なく落ちてゆくエアバス380‥‥
き、きぃ、
ビルが倒壊する、錆びた鉄の匂いのする現場には血まみれの無残な躯がまるで恥じらいもなく幾体も瓦礫に埋もれて悪戯に首をもがれた人形みたく転がっている、
きぃ、
マイナスのドライバーの先端で男の下顎を勢いよく下から上へ突き刺した、
――おう、一
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