千夜一夜/
キヨカパパ
くべられた思い出の
立ち昇らす影
天を焼く記憶
遥か古代からの
捧げられる供物は
二つとなく二度とない―
胸を焦がす影を
作り出す光
背にあればそれを
前に抱けばそれを
木々のざわめき
飛び立つ鳥の
まれに見る飛翔
まれに見る未来
地鳴り
魂を
鐘
言霊を
今まさに生まれる
二つとなく二度とない―私を
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