夜に逃げる影/朧月
 
夜空をみると
ごめんねって言いたくなる
それは黒が諭すから

夜の空気に触れるとぜんぶ
さらけだしたくなる
それは月がみつめているから

自分は正しいと信じながら
間違ってると感じてる
脳内のはしっこにつけられた
染みが痛むよに

明日も歩かなきゃいけないと
だれもが準備をするけれど
同時に逃亡をはじめてる
心の中の
黒い自分の姿で

逃げる背中に君をみて
震え出しそうになるけれど
どこへもゆかせないとしがみつく
一緒にいたいと
甘えた声をだして


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