祈りの言葉/yo-yo
りの言葉は、かれの詩の中にあった。
詩を書くということは、祈りかもしれない。
幸せになりたい、幸せにしてあげたい、悲しみや苦しみから逃れたい、できれば楽しく明るく生きたい、純粋な気持になりたい、なにが真実であるか知りたい、本当の美しさを見つけたい。
さまざまな願いを込めて、かれも言葉をさがしたのだろう。
その行為こそ、祈りではなかったか。
かれの言葉が語りかけてきた。
かれの眼は、どんな世界を見ようとし、かれの手は、どんな世界に触れようとしていたのだろうか。
祈っているのは、かれの言葉だった。
きみの 眼で 世界を 見たい と おもい
きみの 手で 世界に ふれたい と おもう
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