セックスと雑感/はだいろ
今日もとっとと定時退社して、
寄席に行ったら、
雨だしガラガラだろうと思ったら、
どっかの団体客で満席だった。
ふだん、落語なんて、興味もない客層なのは明らかで、
なんだか居心地が悪いなあ、と思ったけれど、
よくよく考えれば、ぼくだって、
ちょっと前まではまったく同じだったわけだし。
それで、そんな団体客のなか、斜め前に座った女性が、
あまりにも美しく可憐なので、
見とれてしまった。
隣の男は、どうでもよいような感じの男なのに。
ぼくは密かに憤慨をしたが、
いったい何に腹が立つのか、よくわからない。
あんなきれいな女のひとと、セックスをしたいのだろうか。
でも、そのと
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