蝉のいない夏/
小川 葉
せみがいないとおもったら
いないのは
せみだけではなかった
それではなにが
いないのかとおもったら
せみだけのようなきがした
せみだけをおぼえてる
ひぐらしの
かなかなかなのなきごえを
きょうのひを
くらしたかな、という
いしきだけを
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