地に伏せた付箋/佐々木妖精
整列する人の群れ
視線を避け動き回る目とうつむくつむじ
肩車に疲れた身体を寄せ合い、互いを委ねているのか。汗を擦り付けているのか。
手を垂直に伸ばしたところで、いまだ雲すら掴めない。
地平線が見えないからって
わたしの背中の前で泣かないでください
わたしの背中の前で泣かないでください
服が汚れてしまいます
よごれてしまいましたよ?
海へ行きたいですね
みんなで泣けば迎えにきてくれますか
夏の重厚な空気を汗で沈めていけば、冷たく沈めてくれますか。
堕胎と自殺の間で揺れていますが、目の前のばあさんがそろそろくたばりそうです。
どうしましょうか
電車はひどく揺れますし
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