七夕/
乱太郎
寄る辺なく
君を想うことなかれ
寄る辺なく
君に恋することなかれ
朝露零れて
透いた柔肌の朝顔
吐息に揉まれし
けふ
文月小暑
忘れがたき
夕でるまでの
刻の印
笹舟に漕がせし
朱色の重なり
常花の実齧りて
君の黒髪
孔雀の扇のごとし
君の紅
梅の散り花のごとし
短冊に記したとて
いずくにか燃やされんぞ
儚き夢と思い知るも
今この刹那をば
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