夏/
ぎよ
雪の上の戦争が生をふみつけにする
街路樹の影という影に湛えられた海が
カラスたちを痙攣させる
水晶は汗をかき
光は素早く分解される
青空めいた少年の白昼夢が
空気に曲線を描く
私は夏の淵で目を閉じる
戻る
編
削
Point
(3)