ぶくぶく/只野亜峰
 
ぶくぶくぶくぶく溺れていくよ
ぶくぶくぶくぶく眠っているよ

夜の水面の水中を泳ぐ魚の群れの中
黒猫と戯れ遊ばれてクーラーの風に当たってる

午前三時を目の前に
蛾と蚊と一緒に寝転んで光線銃で焼き尽くす

けらけらけらけら笑っているよ
けらけらけらけら眠っているよ

秋の夜長でもあるまいに
怖い話は苦手なんだよ
生温い夜風に晒されて酔いどれ陽気に妖艶に
詩でも詠えばハッピーになれたら苦労はしないよね

ぶくぶくぶくぶく溺れていくよ
夜の帳に呑まれて行くよ

朝になったら電話が鳴って
あの娘の声で目が覚めるんだ
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