夢の淵/yo-yo
 
うこともあるかもしれない。

キーボードで、「死の淵」と打ったら「詩の淵」と変換された。
デジタルな箱の中で、死というフォントと詩というフォントの差異は、ほとんどないのかもしれない。
あるいは、私がしばしば両方の言葉を打ったので、私のパソコンは私の淵を学習してしまったのか。

詩を書こうとして、死の淵を覗いてしまう。
崖っぷちに立って深い淵を覗きこむ。ぎりぎりのそこから目を逸らすことは難しい。
私には迷いがある。まだ戸惑っている。深い淵のように、見えないものや解らないものがたくさんある。
夢の淵へ、まだ飛び降りることができない。





戻る   Point(5)