ひとはねじれた線になって/
朧月
君が教えてくれた
僕はねじれていると
苦しそうに身をよじる
君の姿は
細いけど強いもじ
いっぽんのもじ
人はひとり苦しんで
ねじれてゆくうち
いっぽんのもじになり
想いを奏でる
尊いって表現も
美しいって言葉も
言い尽くせてないんだよ
だから
泣けるんだよ
人がつくるねじれたもじは
あたたかい生きているもじ
だれかが誤ってふんでも
きれることはないんだよ
おそれることはなにもない
ねじれたままで奏でよう
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