あとは何もない/
yo-yo
コップの水は振れば揺れるし、こぼれてしまうこともある。不安定なものだ。あやふやなものだ。
そんな形のまま、そっとみんなの前に差し出してみる。
苦しんで搾り出したものではないような、そんな負い目を感じる。だから自信がない。それでも出してみる。それが、私の詩だ。
そうして再び空のコップだ。
次こそは何もないだろう。もう完全な空っぽだ。空虚だ。虚脱だ。不安だ。さみしい。
なんで、詩など書いているのだろう。
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