ホットミルク/電灯虫
 


鍋に牛乳を注ぎ
砂糖を適当に入れて
冷えた状態で
とりあえず木ヘラでかき混ぜる。
鍋底はザラザラし
固体の砂糖をすり潰してるようで
なんか悪い気がしてくる。
ザラザラ感が薄まってくると
一回全開したつまみを
中火にまで捻り直して
ゆっくり ゆっくり
かき混ぜる。
温まってくると
牛乳の表面に薄い膜が出来て来る。
おっ ご登場ですね
と 喜んでしまう。
牛乳の栄養分がたっぷりつまってるらしく
牛乳に特別可愛がられている資格のようで
今日は私が僕が と権利を主張して
姉貴とよく取り合っていました。
今や独り占めできる その膜を
大切に 大切に掬って

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