北極海上を飛ぶ/天野茂典
 

  ここからはその凹凸がみえない
  私は何に魅かれていたのだろう
  北の極点か
  白夜か
  ラップランドか
  厳寒の不毛の海に
  地球儀の天頂に興味を抱いたのか
  今でも思い浮かばないが
  私一人 アイ・マスクもしないで目覚めていたのが   
  不思議でならない

  私は見たのだ 見えない地図を私の中の天頂を
  詳細に描き出していたのではなかったか
  私の中の見えないオーロラの音楽と共に




                2004・11・12
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