白亜/透明な魚
 
小さな薪がいつまでも燃えているような 
雑然とした部屋の中で 
冷たい風が僕の傍にあった 
艶やかな声の為に白墨を幾つも食べた 
僕は狼よりも孤独だった 
僕の愛の歌はどれだけの人の傍をすり抜けてきただろう 
不安定な図形を僕は好む 
不安定だと誰からにも感じられているというのは 
ある意味で幸せなのかもしれない 
僕は夜に吠える 
それは理不尽な街から不可解な森に帰る道 
小さな薪がいつまでも燃えているような調べ 
誰かを求めて旅をしている 
午前3時にみたきみはいつかどこかであえるのかな 
多重世界の果てで僕は君の為に羊を狩る 
夜が明け薪の火は役目を終えて 
全てがマボロシならどんなによいだろう 
折れ曲がったjokerに火をつける 
間近に見る現実は昨夜なぞった御伽話で 
朝の光が眩しすぎて 
又来る夜を恋しく思う 
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