長女誕生の瞬間。/吉澤 未来
 
全てが美しい時と共に1つの夢を連れてくる。 

狂おしい程の愛情を 

1つの命がもう1つの命を宿し
美しい「生」を創りだす 
世界に「入」り そして「人」となる鏡文字は
一人の美しさを映し、それを真実にする 

女が蓄えた美しさ 
鏡の奥にある 
別の美しさを見つけ 
その感動に
僕は身動きがとれなくなる

一分を一秒に
有限を永遠にしてしまう この2つこそ美しさの証明なのだ

昨日を踏み、今日を越え、明日へと飛んでゆく 
やがては永遠を超えてしまう美しさは今目の前を通り過ぎて行く 

世界はこう言う 
「美しさだけでは足りないだろう」 

答えのない明日を見つけるために
今はあり、やがて深く、大きく、長くなってゆくのだから 

名前のまだ無い
「私」の永遠は 

永遠に 
ただ一つの小さな命だ

戻る   Point(2)