眼のない猫(九)/信天翁
 
スライドする「時」にも
    リボルブする「空」にも
おかまいなく アベニューの
しらはえに欣喜乱舞する 子雀たち
それは
   (余命を知ってか知らずか)
血の意図を発露するに真剣な
  エロスの祝典そのものかも知れない
森のほこらは黙っている
  林のがらんも休んでいる
なのに
   ウラノスの陰影だけが光っている
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