私の視線/
電灯虫
夕飯を済ませて お風呂に入る。
風呂上りに 一杯飲むのをやめて
床に入り 雑誌を読んで一息つく。
豆電気以外の電気を消して 眠りの体勢を取る。
私は 窓際で カーテンも開けずに向こうを見ていた。
こっちを見て欲しくて
そばにいった。
私は カーテンを開けた。
ひやりとする 空気の冷たさがあって
夜があった。
私は 私と
夜を眺めた。
私はこっちを見ていないけど
私は時折 見るから
一緒に夜を眺めた。
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