オルタナティヴ第二次性徴/否々
 
溶けきれぬ不快たゆたう口腔の 言の葉砕く闇のオヴラート

一弦を弾いて吐き出す吐瀉物を掻き集めては咀嚼している

紡いでいる業のかたまり積年のコットンキャンディてらいて七色

空めがけ有刺鉄線跳び越える はためくセーラー ベリーロールで

声遠き ダクトが産み出す胎動は 排水溝まで未だ届かず

穢れなきハイソックスの純潔で 止まるを知るなあさはかに飛べ

十六夜に嘆く黒鵺 声高に 世界の終わりを告ぐ朝焼けぞ

脳漿に溺れて喘ぐ恋心 ターンテーブルあるいは歯車


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