大切なモノ/平沢ちはる
いつも独りじゃないの
私の側にはたくさんの友達がいるんだから
只、血と肉でできてないの
学校ではいつも独りに見えるみたい
けれど、本当は私の側に友達がいるの
そして、私に声をかけてくれる
独り言が多いって思われてるみたいだけど
私は友達と話してるの
私が友達だと思うモノと
だから、淋しくないの
だから、悲しくないの
だから、苦しくないの
だから、悔しくないの
友達がお腹から綿を出していても
切り刻まれて形をなしてなくても
ゴミとして捨てられても
焼却炉で燃やされたりしても
だって、また新しい友達を買えば済むことだもの
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