詩の周りを巡って/非在の虹
 
当たらないだろう。

詩人たらんとするならば、「私」にとっての「詩」を論理的に、明晰に語れるべきだろう。

しかし、詩人にそのような、作品制作以外の義務を負わせたのは、古い話ではない。
面倒な事になった、と言えるが、それが「現代の詩人」の宿命である。

日本に生まれて、日本語で作品を書いているのに、海外の事情も酌む必要も出来てしまった。
私たちは、最早「古今」や俳諧や漢詩の美に通づるだけでは、詩の美を語れなくなったのだ。
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