流れ着いた花/
朧月
朝に残っているものは
足跡だけなのに
そこから香りがするとおもえて
そっと口びる寄せる
夜が忘れていったのは
羽ばたけなかった想いだけ
まわりなんか見渡さない
同じ姿しかいない
狭間なんていうけれど
ほんとは向こう岸と
こっち側はとても狭くて
間は巨大な河
おちるおちないおちたい
みんな迷うけど
向こう側へゆくことだけが
希望じゃないって早く気づけばいい
こちら側に咲く
花は今朝も綺麗です
精一杯に上を向いている
空へとうたっているよ
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