時の戸惑い(六)/信天翁
 
名ばかりな小公園の
一角の砂場にできていた。
こどもたちが 遊びでつくった
なだらかな丘と
       干上がったみずうみがー
(どんなゆめを描いていたのだろう)

それを眺めて
老耄の縮みあがったかげは もたついた。
寒気を吸い込んだパンセのなか
あかねいろの ノスタルジーと
      セピアいろの リグレット が
            入り混じってー
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