訴える/一 二
 
神様、私はあいつを訴えます

私の肉は削ぎ落とされ
あいつの犬の餌になりました

私の骨は磨り潰され
あいつの畑に蒔かれました


神様、私はあいつを訴えます

夜になるとあいつは
私達、人を拐いに来ます
父と母が連れていかれました

あいつが私を見つめます
その口が物を言いかけます
「お前も子どもが出来たら次はその番だ」

父母はまるで
木こりの手につかまれた
乾いた薪でした

父母は最後に、こう言いました
「私達の眼は夜鷹の眼に変わり
お前を見守る
夜の黒い襞を通して
その眼は一心に見つめるのだ」


孤児であるわたしたち
私はあい
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