わたしはおんなでいたくないのです/ゆるこ
 



私はもう、おんなでいたくないのです



夜中になる前に、
私がまずすることは
夜の空気に右腕を入れること
ぐるぐると掻き混ぜると私と化学反応をおこすので、そこでゲル状になる
六畳の和室の布団には、私の息子が置かれているので
ひっそりと、
横に寄り添うのだ

そうしていると
夜中の闇から夫が
私専用のスコップと、
百円均一で買ったアルミ箔のトレイを持って出てくるので
私はようやく安心するのだ




わたしは、おんなで、もう。







たまに、頭のにおいを嗅ぐのだけれど、
赤ちゃん用シャンプーのにおいと、
少しだ
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