大雪/
天野茂典
える
噴煙がもくもくとあがっている エゾコザクラ
水芭蕉などの高山植物もみえる
ぼくは彼女の写真を何枚も撮る
『あの進路を君の飛行機はとんできたのだよ」
『先生変なことしたら直ぐ東京へ帰ちゃうからね』
君は何度もおおきく手を広げた
荒々しいこの北の大地で彼女は
シマリスのようにかわいかった
確かANA航空だったよな
大雪の夕陽に彼女の眼までうるうるしていた
ビデオも撮った 写真も撮った 快晴だった
2004・11・09
戻る
編
削
Point
(1)