不感症/
しゅう
をのぞき込んでいた
けれど、私の目にはあなたにつながる欠片しかなかった
こんなふうに死んでいく
あなたにつながる欠片を見つめて
こんなふうに死んでいく
あなた自身を見ないままに
畳の上の欠片をつかまえ
何事もなかったかのように腕輪をつくる
あなたの白さを想いながら
音のない部屋で腕輪をつくる
その夜何度も大地は揺れたが
私は何も感じずに朝を迎え
あなたに腕輪を持ち帰っていく
戻る
編
削
Point
(0)