エニー・エンター・キー/mizu K
 
てレトネは笑うが
そのときヤンは釈然としない顔をしていたのだろう
ハツカネズミも飼おうよとレトネは提案したが
ネズミのまえに繁殖中のあのGをな、と却下された

無精して足先で床を確認していると
こつ、と何かかたいものが触れた
足指にうにょ、とはさむと
つめたい
顔の高さまで屈伸よろしく持ち上げてみると
それは
知らない鍵だった
なんの鍵だ?
だれの鍵だ?
なんとなくレトネの顔をみる
彼女はまだすうすう寝ている

とりあずそれはテーブルに置きヤンは浴室へ向かう
ヤンの歯みがきは起きてすぐ
レトネは朝食のあと
洗面台を交互に使えるのはいいよね
と住みはじめのこ
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