眠ループ/レイヴ
 
私は大事な髪も洗わないで

ずっと
ずっと
眠っていた

目が覚めて
体を起こしても
背筋は弧を描き続けて

何がそうさせるのか
考えている間に
また眠ってしまった


夢では
私の理想通りの事が起こって
しめしめと思いながら

目を覚ませば
消し忘れた電気が明々としているだけだった

髪をかきあげた時
皮脂が掌を覆って

私は大事な髪も洗わないで
在りもしない幻想に
溺れているだけだと
情けなくなって
まだ背筋が弧を描き続けている事に気付いて

何がそうさせるのか
考えている間に
また眠ってしまった

夢では
恐ろしい事が起こって
怖い怖いと思いながら

目を覚ませば
飲みかけたペットボトルが
消し忘れた電気の輪を映して

時計は
午前3時を指していて

髪は皮脂を纏わり付かせて

背筋は弧を描き続けて

何がそうさせるのか考えて

考えて
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