東電のうた/一 二
すやすや眠れる布団の上
僕等には無い
王様には有る
僕等には無い
王様には有る
それが嫌なら墓を掘れ
そこなら寝ても狭くない
王様は暖かい布団の上で書く
核と戯れ王様は書く
隠れん坊しながら王様は書く
僕等に宛てて手紙書く
「墓を掘れ」と
書いて王様は出掛ける
自らが撒き散らした毒から離れるため
別の街に新しい城を建てるため
「次は何人殺そうか」
地上の凶星瞬いて
口笛吹いて毒を撒く
王様は僕等に墓を掘らせる
僕等に王様は言い付ける
「歌を奏でろ舞え踊れ
こっちの者ども穿て地を
そっちは奏でろ弾け歌え」
ベルトに手をやり
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