引き潮/アオゾラ誤爆
 
そこは海
きっと海。
仮分数の真下で立ち尽くしている

わたしのしらない重力
砂地は生きもののように足を奪う
サークル、
サークル。
終わりと始まりの区別が消えて
星たち
しずかに輪を繋ぐ

ざわめく喝采。
引き金は波のように

夜は例外なくつめたい
ひとりきり、両手で顔を覆う
聞こえてくる音の束
頭のうちがわを引っかいて
ゆれる。
なまぐさい

ここは海
たしか手渡されたとおもう
鍵は
左手のなかだとおもう
影は
遠くなりそうで
ちがう、あゆみよってくる。

サークル、サークル
かえらない場所へ連なるだろうか

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