硝子の浴槽/
れもん
ひんやりとあなたの背中
ねぇ こっち向いてと
云うことが出来ない
でもこの距離感が好き
洋楽を小さく歌う私に
あなたは「わからない」と告げる
別にいいのよ
たいしたことじゃない
こんな平和で気怠い初夏の昼下がりに
小難しいことは無粋だから
広い浴槽で二人
陽を存分に浴びましょう
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