ゆめ/
小原あき
死が
眠りのようだったら良い
いつもの眠りのように
目を瞑り
深い夢の中へ行く
それはとても深くて
なかなか目が覚めることはない
そうして意識だけが残り
肉体は土へ還る
深い夢の中をさまよっている間に
新しい肉体が用意され
古い肉体の記憶が遠のいていく
そうして
長い長い眠りから目覚めると
わたしはわたしなんだと気がつく
死が
眠りのようだったら良い
深い眠りの最中
どんな夢をみようかと
生きられるから
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