桜前線ははるか/
乱太郎
もう
君のいるところは
桜の花が一面に広がって
陽気な君を
さらに陽気にさせているのだろう
はかなさよりも
いまのよろこびを
空いっぱいに舞いあがらせて
まだまだ
遠い桜前線
冬の寒気団が最後のねばりをみせて
行く手を塞いでいる
桜のつぼみが
じっとしているのは
これから演出する美しさを
磨くためか
君が空に放った楽しい歌が
こちらの地上に舞い降りるのは
まだまだ先のようだ
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