目覚め/Jelly Fish
 
両手に抱えきれない荷物を無理に抱え込んで
暗い道を一人で泣きながら歩く

声をかけてくれた人を[変質者]と罵り
全速力で逃げ出した

本当は助けてくれたかもしれないのに

自分がどこを歩いているか分からなくなって
迷子になって だけど[助けて]とは言えなくて

人生の何もかも放棄したくなって
格好つけて放棄したつもりになって
それでも人生はドラマのように
簡単にピリオドを打つことは出来なくて

暗い道を歩いていたはずなのに
目が覚めたら白い部屋にいて
頭の中は透明で
手首には赤茶色の無数の傷だけが残っていて

[変質者]と罵った相手は
[救済者]と呼ぶべき

最愛の人だったんだと気がつきました
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