ぺんぎんのともだち/田無
おじいさんぺんぎんはいいました。
「ほかのぺんぎんたちは、さっそうとあるいているようにみえるけど、
さっそうとあるいているふりをしているだけなんだよ。
おまえはおまえのままでいっしょうけんめいいきればそれでいいんだよ。」
ぺんぎんのこどもは、それをきいて、すこしげんきになって、
まいにち、ひとりでよちよちとあるきました。
あるひ、いちばんかっこよくさっそうとあるいていたほかの
ぺんぎんのこどもが、よちよちあるきのぺんぎんのこどもにはなしかけました。
「ぼくは、いままでさっそうとあるいていたけど、ほんとうはむりをして
あるいていたんだ。これ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)