「名」馬列伝(16) サイコーキララ/角田寿星
 
ていった。

続くクラシックレース、オークス。
血統的に2400mは長いと判断された彼女は4番人気。
スタート直後、抑える競馬をした彼女は、大きく口を割って抵抗する。明らかに折り合いを欠いていた。
最後の直線、一瞬前があくが、その時にスパートをかける脚は残っていなかった。
逃げた馬さえもかわすことができず、6着。
レース後、彼女は屈腱炎を発症し、長い長い休養にはいる。

1年以上の月日が経ち、彼女は夏の札幌競馬場で復帰したが、あの頃の強さは戻らなかった。
第3コーナー途中で早くもタレはじめ、ブービーから6馬身も離されたシンガリ負け。これが、彼女の現役最後のレースとなった。

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