気がかり/寒雪
 


もうすぐ今日が
地平線の向こうへと
まだ生きたかったと
怨念を残して去っていく
その時太陽の傍らで
道連れに消えていこうとする
今日をぼくと共に歩んだ
ちっぽけな気持ちの欠片
残念ながら
今日までの命です
と冷酷な医師に宣告された
午前零時を過ぎれば
昨日のものとして
遠い目をして語られるだけの
ぼくの気持ちを
狂おしく抱きしめて
ありがとうと感謝の念を
伝えられるほど
自分は今日を走り抜けてきたのか
それが毎日の気がかりなこと
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