天災と人災/一 二
 
如何に儚き
如何に虚しいのか
生命は

如何に傲り高き
如何に気まぐれか
大地は

靄の立ち昇りては
また消え失するが如く
我らの生命も斯くて在りなん
とくと見よかし

ざわめく流れの迅くと走るごとく
我らが生命の日々も速やかに往く

いずれ時は過ぎ去り
水の雫に飛び散るにも似たり

全ては
揺らされ
流され
燃やされ
奈落の淵に落ち行くなり

絶望極まりて虚無を生じ
美しさは花の如くに凋み落ち
強さも極まりては砕け散るなり

一時の幸もやがて移ろい
栄光も誉れも束の間にして終わらん

人間の築きし英知
はたまた成し遂げし功績

[次のページ]
戻る   Point(1)