a kind of ending/ガリアーノ
 
六つの日の出を数えたら
もうぼくたちは大人みたいな顔で微笑みを交わしていて
短針の行方なんて意外に呆気ないんだなって思う

アシンメトリーに垂らした茶色い髪のすきまから
こげ茶色の虹彩が覗いている
ぼくのほうはあまり向かずに、川辺の咲きかけの桜ばかり追っているように見えた

とりあえずのカフェで
ライチ紅茶とコーヒーで向き合って
とりとめのない体で、とりとめのない話をする

きみはどんなつもりで今ぼくの前に座っているのかな
俯きがちな視線からはよくわからない
ただぼくには、はにかんだような睫毛の軌跡が変わっていないことだけが確かだ

かつて、かつてあんなにもきみを想
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